NEWS / PRESS RELEASE

平戸いのししをメニューに取り入れて頂いてるレストランのシェフへのインタビュー記事。 シェフが感じる平戸いのししの特徴や調理の仕方などを連載形式で掲載していきます。

第三回目の今回は平戸いのししハンバーグのレシピを監修頂いた、東京・中目黒にあるBISTRO INOCCHI 猪口玄洋シェフにインタビューを実施してきました!

ABOUT THE CHEF

BISTRO INOCCHI(ビストロイノッチ)

猪口玄洋シェフ

パリのビストロ「Le Beaujolais d’auteuil」で修業。星付きフレンチ「タテル・ヨシノ」にて研鑽を積み、広尾「ラ・トルチュ」のシェフを務める。 2018年秋、東京の中目黒に「BISTRO INOCCHI」をオープン。

――――今は新型コロナウイルスの影響で貴店も大変な状況かと思います。通常とは何か違った取組みは行ってますか?

はい、今回のコロナショックをうけて、当店もテイクアウトを開始しました。これまでお店でしか食べられなかった「50種の野菜のテリーヌ」をはじめ、猪のハンバーグを使ったイノッチバーガーも対象の商品となります。お求めの際はインスタグラムのDMかお店へお電話でのご連絡をお願いしています。今のところは、お店まで商品を取りに来て頂いています。デリバリーも検討中ですが現状では対応しておらず、その点はご不便をおかけして申し訳ございません。(具体的はテイクアウトメニューについては後述します)

――――そうですよね、大変ですよね・・・我々のお取引先も店舗を一定期間休業するところもでてきました。本当に早い終息を祈るばかりです。さて、インタビューの本題に入っていきたいと思いますが、イノッチさん(猪口シェフの愛称)のお店では平戸いのししを使ったお料理はどういったものがありますでしょうか?

当店ではハンバーグの挽肉として使ってます。これまでも別の産地の猪肉を使っていたんですが、平戸いのししの持つ「臭みのなさ」「クセのなさ」という点を僕も気に入ってハンバーグとしてお客様に提供しています。因みに、私の苗字が「猪口」なので猪はとても思い入れのある食材なんです(笑)スペシャリテとして、「50種の彩り野菜と穀物のテリーヌ」や「サーモンのミキュイ」などがありますが、それと同じくらい猪肉のハンバーグである「イノッチバーグ」も大切な当店の名物料理になります。

<50種の彩り野菜と穀物のテリーヌ>

<サーモンのミキュイ>

――――私もイノッチバーグの大ファンなんです!ぜひ、作る上でのこだわりポイントなどがあれば教えてください!

まず、何mmで肉を挽くのかというところから拘ってます。今は、8mm程度の粗びきにした挽肉を使用しています。粗びきにしたほうが肉感というか、猪肉が持つ本来の肉らしさをより深く味わって頂けると思うからです。脂の量はひかめにしています。それでも、食べて頂くときにはハンバーグの中からじゅわっと脂がでてきますので、脂もぜひご堪能下さい。特に、平戸いのししは脂もすっきり、さっぱりしているのでとても食べやすいと思います。ただ、やはり一番のおススメのポイントはお肉そのものの味や食感です。挽肉の粗さ、焼き加減、大きさ、などお肉の旨みをギュッと閉じ込めるように調理しているので、食べ応えバツグンでお肉料理を求めている方にはピッタリだと思います。

<平戸いのししを使ったイノッチバーグ>

――――聞いてるだけで食べたくなってきました(笑)お客様の反応はいかがでしょうか?

「美味しいです」としか言われません(笑)マイナスのことを言われたことは今のところないですし、クセを全く感じなかったので猪肉に対する苦手意識を克服することができました、とおっしゃって頂いたお客様の声は嬉しかったですね。平戸も同じだと思いますが、私の出身地の熊本でも猪がたくさん生息していて、農家さんへの獣害被害もかなりでているようなんです。猪を捕獲して、そして料理として皆様に食べて頂くことが困っている地方の農家さん達の助けに繋がるとすればそれはとてもいいことですよね。どんどん美味しい猪料理を作っていきたいと思ってます。

もう一つ、最近嬉しいことがあったのですが、常連のお客様でお子様連れの方がいらっしゃいました。まだ小学生になるかならないかくらいの年齢だと思うんですが、イノッチバーグを「美味しい、美味しい」と言いながら一人で丸一個平らげたんです。イノッチバーグは通常のハンバーグよりも少し大きめに作っているので、小さいお子様だとたいてい残して親御さんが食べることが多いのですが、一人で全部食べてくれました。それだけ美味しかったのかな~~ととても微笑ましく、嬉しくその様子を見てました。

あと、個人的には「猪カレー」を今後、推していきたいと思ってるんです!ハンバーグでも使っている猪の挽肉を使ったカレーです。以前も作ったことがあって期間限定のランチメニューで出してたりもしてんたんです。本とかも買って研究したんですよ。ちょっとスパイスを効かせたどちらかというとインド風に寄せたカレーに仕上げてます。ぜひ、平戸いのししさんとのコラボということで作りましょうよ(笑)

――――それはとてもやりたいです!ぜひ別件でカレー企画は進めましょう(笑)最後に、お店について伺います。いつもビストロイノッチに来るたびにホスピタリティーというか居心地の良さを感じています。お店を運営していく上で大切にしていることなどはあるのでしょうか?

来てくださったお客様に喜んで帰って頂きたいということが常に真ん中にあります。そのために、じゃあどういう料理を作るのか、どういう接客を行うのか、それを試行錯誤して、反省し、改善し、またお客様に来て頂く。また来て頂けると私たちも嬉しいので、スタッフらのモチベーションも上がっていく。そういった好循環を生み出せるお店作りをいつも考えています。もちろん、料理人として、飲食店として、美味しいお料理をお出しして、食べて頂くという通常の流れはありますが、その中でさらに、それぞれ来て頂いたお客様が求めているもの以上の料理とサービスを提供していきたいということも常に考えています。ですので、個々のお客様とのコミュニケーションも私自身もすごく大事にしていますし、スタッフにもそうするようにと伝えています。例えば、よくあるシチュエーションとしては何かの記念日でお越しになられるお客様のケースがあります。お客様のほうから「今日は奥さんの誕生日のお祝いできました」とおっしゃって頂ける場合もありますが、お店側には伝えずにお店に来られる方もいらっしゃいます。そういったときでも、今日は何かのお祝いでお越しなんだな、ということが会話の中からもしわかれば、お店からのサプライズも行ったりします。そうするために、私も含めサービスを受け持つスタッフもお客様の言動や雰囲気などには常にアンテナを張ってるようにしています。それがお客様の感動や喜びに繋がり、またお店に来ようと思って頂ければ我々もハッピーになります。他にも、こういったものが食べたいんですが、とかがあればぜひ遠慮なく私たちに言って頂きたいと思っています。できる限りお客様のご要望にお応えして、メニューにないものでも提供できるようにしていきます。

――――今日はコロナ騒動で大変な時期の中、ありがとうございました。最後に、今、ご提供されているテイクアウトのメニューについて教えて下さい!

テイクアウト用にどんどん新しいメニューを考えていますが、現在のところはこちらのお料理を提供しています。

◆小エビと菜の花のサラダ / ¥500

◆菊芋のスープ、ムール貝入り / ¥500

◆新ジャガと新玉葱のタコサラダ / ¥500

◆50種の彩野菜と穀物のテリーヌ / ¥1,000

◆千葉県産メジナのブレゼ(ムール貝、じゃが芋、トマトなどで蒸し煮) / ¥1,500

◆メジナのムニエル温野菜添え / ¥1,500

◆牛ハラミのステーキ温野菜と / ¥1,500

◆ハンガリー産鴨胸肉のロースト(ハチミツとスパイス) / ¥1,500

◆お魚料理の4種盛り(小エビと菜の花のスパイシーサラダ、土佐小夏とオレンジトマトのキヌアサラダ、こだわり野菜のギリシャ風マリネ、スコッチサーモンのエスカベッシュ) / ¥1,000

◆お肉料理の4種盛り(特製イノシシ肉のパテドカンパーニュ、豚足、エビ、ドライトマトのコラーゲン寄せ、ハンガリー産鴨胸肉のスモーク、アサリのサフランムースを詰めた若鶏のガランティーヌ) / ¥2.000

◆ビストロ牛丼(赤ワインとカシス) / ¥1,000

◆スパイシーキーマカレー(猪肉) / ¥1,000

◆イノッチバーガー(猪肉) / ¥1,000

今後も追加していくと思いますし、材料の関係上、ご用意できないものもあるかもしれませんので、ご要望の方はぜひ事前にお電話を頂戴できましたら助かります!宜しくお願いします。下記、インスタでも色々発信していますのでご覧頂けたら嬉しいです。

インスタグラムアカウント:@bistroinocchi

【編集後記】

イノッチさんこと猪口シェフとお話しさせて頂くといつも安心感というかほっこりした気分になります。それはシェフご自身が持っている人間性もあるでしょうし、お店全体から醸し出されているものでもあるかもしれません。食べに来て頂いたお客さんに喜んで帰って頂きたい。そんなお話しをされていたシェフでしたが、言い換えると「お客様ファーストのお店であること」ということかもしれません。常に謙虚な姿勢でのぞみ、時にはシェフ自らお帰りになるお客様の見送りをする。スタッフの方々の行き届いた接客やコミュニケーション。すべての要素がビストロイノッチのあの居心地のよい空間を創り出しているんだなあ、と改めて感じた今回のインタビューでした。新型コロナウイルスの影響で今はどこのお店も耐える時だと思います。そんな中でも少しでも美味しいお料理を提供して、お客様を喜ばせたいとの思いでテイクアウトのメニューも作っているとお話しされていた猪口シェフ。これからも一緒に頑張りましょう。因みに、お店のインスタの投稿はとっても面白いのでチェックすることをおススメします(笑)

<店舗情報>

BISTRO INOCCHI(ビストロイノッチ)

住所:東京都目黒区1-6-15

TEL:03-6712-2349

営業時間:コロナウイルス拡大に伴う営業について ディナータイムの店内の利用を、4月末まで中止にさせていただきます。 ディナーのお時間は、テイクアウトのみといたします。 営業時間、テイクアウト商品の予約につきましては、下記記載の通りです。 また、ランチタイムの単品メニューにつきましては、引き続きご利用いただけます。

ランチ営業:火〜日 11:30〜15:00(L.O14:00)

テイクアウト予約受付時間: 火〜日 10:00~20:00 お渡しできる時間: 火〜日 11:30~14:00 17:00~ 21:00

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。